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お菓子

和菓子06_清水甘味堂『まきえんどう』

くるんと巻かれたアイデア大福は餅屋のプライド

包む、のせる、はさむ。和菓子にもいろいろとありますが、今回は巻くスタイルのお菓子『清水甘味堂』さんの「まきえんどう」をご紹介します。材料は大福と同じ。けれども見た目は大福には見えません。大福といえばあの丸い形。生地の中にあんこやフルーツが詰め込まれているものです。が、こちらは文字通り餅のあんこロールです。
 
大福をどういった形で楽しんでもらおうか。『清水甘味堂』さんは自慢の餅をもっと楽しんでもらいたいと考えられました。餅であんこを巻くという逆転の発想。手にとると崩れてしまうほどのやわらかさとズッシリ感は大福のそれとはケタ違い。そして頬張るとえんどうの香り、ほっこりとした小豆の風味とまろやかなコク。厚みのあるもちは添加物不使用です。驚くほど粘りとこしがあって大福というよりあんこをディップしながら餅を食べる感覚。塩っ気のあるあんこは餅との相性を考えて小豆から炊き上げた専用のものだそう。
こんなにこだわった和菓子屋さんが普通に街中にあるぜいたく。金沢に住んでいて良かったと思う瞬間です。最近のフルーツ大福では、中身のフルーツが脚光を浴び、餅は脇役になっています。まさに餅屋の面目躍如。分厚い餅に街の和菓子屋さんのプライドを感じます。

清水甘味堂
石川県金沢市円光寺3丁目3-5 TEL:076-241-9415
営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜日、 第3木曜日(水曜日が祝日の場合は営業、翌木曜日に代休をいただきます)
https://kanmido.net

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河原剛

河原剛

プランナー/雑誌編集長

金沢で生まれ、金沢で育つ。大学を卒業後、出版社に入社し、タウン情報誌の編集・営業に携わる。和洋菓子店・ベーカリーをはじめ、小売店、飲食店、サービス業まで幅広いジャンルの雑誌広告や記事の制作、店舗販促のサポートを経験する。現在は、コピーライティング、コンテンツマーケティング、クラウドファウンディングの制作サポートなどに従事。地元金沢のモノづくりを発信するプロジェクトを企画中。

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